ジェフ千葉、敗北の中で膨らむ期待。来季のJ1昇格がハッキリ見えた (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Matt Roberts - JL/Getty Images for DAZN

 だが、目指すスタイルが確立された最後の7試合、すなわち7連勝中は複数失点がなかったばかりか、その間には18得点を叩き出し、強烈なプレッシングが結果として高い攻撃力にもつながることを証明してみせた。

「シーズン終盤、圏外からプレーオフに滑り込んだことは自信になるし、勝ち続けられたのだから、前を向いていい。ここで感じたことや思いを、来季につなげたい」

 そう語る佐藤勇が「来季が楽しみ」だと言い切るのは、相応の手ごたえがあってのことだろう。

 エスナイデル監督も「今日の試合で選手が見せてくれたものには、とても満足している。この結果は来年につながるポジティブなものだ」と、敗戦後にもかかわらず、どこか晴れやかな表情で語っていたのが印象的だった。

 Jリーグの"オリジナル10"だった名門クラブも、J2生活に入ってすでに8シーズン。最近ではJ1昇格どころか、クラブ史上最低順位を更新することも珍しくなかった。

 そんな千葉がようやく上げた復活の狼煙(のろし)。3年ぶりのプレーオフ進出という結果以上に、無謀と紙一重の勇猛果敢な戦いぶりが、来季への期待を高めている。

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