ジェフ千葉、ミラクル昇格に望み。アルゼンチン流攻撃サッカーが炸裂 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Masashi Hara/Getty Images

 サッカーは面白い。けれどもそれが勝利に結びつかない。よく言えばユニークなチームだった。いいサッカーをしても勝たなければ意味がない。そうした勝利至上主義が蔓延(はびこ)る日本にあって、その能天気なサッカーは貴重な存在だった。

 そのサッカーを見る前から千葉は気になるチームだった。新たに就任した監督が、かつて欧州の現場でプレーする姿をよく見たフアン・エスナイデルだったからだ。

 エスナイデルはアトレティコ・マドリードなどで活躍した元アルゼンチン代表FW。代表キャップが2回と少なかったのは、その時、アルゼンチンにはガブリエル・バティストゥータ、アベル・バルボ、エルナン・クレスポ、クラウディオ・カニーヒア等々、優秀なFWが数多くいたからだ。当時、アルゼンチン人記者に聞けば、FWでは5番手、6番手の存在だとの答えが返ってきた。しかし、かっこよさはピカイチだった。長髪をなびかせながら前進するドリブルのフォームと風貌にシビれた記憶がこちらにはある。

 そのエスナイデルが千葉で面白いサッカーをやっている。高い位置からガンガンとプレスを掛ける攻撃的サッカー。成績は上がっていないけれど、一見の価値ありだとの情報は、早い段階から伝わってきた。

 それが実を結んだ状態にあるのが現在だ。いいサッカーとは何かの答えを見るようなサッカーである。

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