「結局は鹿島」なのか。J逆転優勝へ、
福田正博から川崎と柏に檄! (5ページ目)
確かに、若手の成長でACL出場権を争えるチームになった柏の未来は明るいが、他チームも戦力補強をして臨む来季に、同じように優勝争いに加われる保証はない。「今季は十分善戦した」と考えるよりも、目の前の勝負にこだわってほしい。
アカデミー出身の選手たちが中心になってチームを構成している現在の柏は、Jリーグが理想とするひとつのモデルケースであり成功例だ。それだけに、頂点を目指してほしい。「残る試合を全部勝つ」というプレッシャーを課して、重圧をはねのける精神的なタフさを身につければ、それが今後のキャリアや代表に招集されたときの糧になるはずだ。シーズン終盤、優勝争いのプレッシャーを経験して、さらに勝利することが、来季の飛躍につながるだろう。
昨季の浦和もそうだったように、優勝争いのプレッシャーのなかでは、いつも通りにゲーム運びができないことも十分ありうる。そのことを前提に試合に臨んで、想定外のことがあっても勝つためにどうすべきか対応ができるチームが優勝に近づく。そして、鹿島はそれができるクラブチームだからこそ、あれだけの数のタイトルをつかんでいるのだと私は考えている。
そんな「常勝軍団」がリーグ終盤をどう乗り切るのか。川崎、柏をはじめとした他のクラブが、鹿島を慌てさせるような戦いができるかに注目したい。
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