早くも「戦術はポドルスキ」。
世界王者は日本人FWとどこが違うのか 

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

Jリーグデビュー戦で2ゴールを決めたルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸)Jリーグデビュー戦で2ゴールを決めたルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸) 2得点は、まるで人間の野性が目覚めたかのようだった。左足のひと振りは鋭く重かったし、ヘディングは2人にはさまれながらものともしていない。

 元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキのJリーグデビューは鮮烈だった。

「(得点は)入るときも入らないときもある。今日は入ってよかった」

 ポドルスキは試合後に淡々と語ったが、そこまで腹をくくれる豪胆な性格こそ、世界標準のゴールゲッターの条件なのかもしれない......。

 7月29日、ノエビアスタジアム。J1リーグ第19節、ヴィッセル神戸は大宮アルディージャとの試合に臨んでいる。

 はたして、ポドルスキは活躍を見せるのか。話題性は高く、必然的にメディアの数も多かった。

 ドイツ代表として3度のワールドカップ出場を果たした世界王者。代表通算49得点の経歴はだてではない。バイエルン・ミュンヘンやアーセナルというメガクラブで、アタッカーとしての足跡も残してきた。

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