エムボマ級か。鳥栖のコロンビア代表イバルボが見せたポテンシャル (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

 前半開始3分、いきなり違いを見せる。ロングボールに対して鳥栖のエースである豊田陽平が競りにいったところ、裏にこぼれるボールに走り込んでいたイバルボは、森重のマークを完全に振り切って、後ろから倒される形でPKを獲得した。森重のマークは緩慢で、明らかに集中を欠いていたが、想定以上の1歩目だったということか。

「2トップのどちらかが裏に出る。あれは練習からやっている形でした。狙い通りでしたね」

 豊田は振り返った。彼自身がPKを決め、鳥栖は幸先よく先制した。

 その後もイバルボは長い脚を使い、巧みなボールキープを見せる。リーチの長さを生かし、上半身をうまく使い、相手DFに突き出させない。そして無理に奪いにくると、くるりと入れ替わる。

 後半28分、イバルボは不用意なチャレンジにきた森重を"子ども扱い"し、完全に入れ替わった後、後ろから倒されている。「レッドだと思った」(イバルボ)と言うように、2枚目のイエローカードに相当する反則だった。イバルボは傑出した身体能力とスキルの高さを見せた。

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