東福岡の2連覇は盤石か。Jリーグ内定者が語る高校選手権への想い (3ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva


2年連続の最優秀選手も狙う、ジュビロ磐田内定の藤川2年連続の最優秀選手も狙う、ジュビロ磐田内定の藤川 その「優秀選手賞」を昨年の選手権ですでに手にしているのが藤川だ。ひとりで中盤からフィニッシュの形まで持っていくことができるテクニックとスピードがあり、力強いシュートだけでなく、ループなど多種多様なシュートでゴールを量産。2年生からエース級の働きをし、同年のインターハイでは5得点を決めて得点王に輝いている。

 福岡県予選でもゴール量産が期待されたが、8月に負ったケガの影響で、決勝までスタメン出場はなく、消化不良な予選となった。

「3ヶ月離れたことで、チームのコンセプトもよく分からなくて。決勝は6-0で勝って、みんなは『最高』と言っていたけど、自分には腹が立ちました。去年の選抜に出たことや、10番を背負うプライドは捨てて、小学校のときにボールを追いかけていた気持ちを思い出してやっていきたいと思います」

 しかし、出場時間が少なかったとはいえ、予選決勝ではアシストを記録するなど、ただの「ゴールゲッター」ではない非凡さを見せつけた。普段から周りを「冷静に観る」ことを意識することで視野が広がり、それが試合中のメンタルの安定にも繋がっているという。

「予選の準決勝で希望が丘に先制されて、スタッフや周りの選手は怒ったり焦ったりしてたんですけど、自分に焦りはありませんでした。選手権本戦も、先を見ずに1戦ずつ冷静に戦っていきたいです」

 フィジカルの強さはまだ戻っていないというが、ケガはもう問題なく、本番に向けて調整は順調。昨年の選手権でも、準決勝、決勝で連続ゴールを決めて選手権日本一に貢献したものの、やはり大会前のケガによって先発は準決勝からだっただけに、「今年は体も気持ちもベストコンディションでいきたい」と誓った。

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