久保くんだけじゃない。J3が
サッカー界に残した「知られざる功績」 (2ページ目)
ところが、才能ある有望株であろうとも、高校を卒業した選手がJクラブに入って(または、ユースチームからトップチームに昇格して)、すぐに公式戦に出るのは難しい。
その結果、本来サッカー選手としては成長期であるはずの20歳前後のときに、実戦から遠ざかるという問題が生じてしまっているのである。
そこで、Jクラブが20歳前後の選手にも公式戦出場の場を与えようと生まれたのが、U-23のチームである。当然、運営するクラブにとってはさまざまな負担増となるが、若い選手に実戦経験を積ませることが育成につながり、ひいてはクラブの強化にもつながるというわけだ。
ヨーロッパでは、1部や2部などのリーグに所属するクラブがBチームやアマチュアチームを編成して、下部リーグに参加する例は決して珍しくないが、Jリーグでは初めての試みとして今季からスタートした(Jクラブが別チームを編成し、JFLに参入した例はある)。
今季J3に初参戦したU-23チームの成績は、ガンバの9位(勝ち点38)を筆頭に、FC東京が10位(勝ち点36)、セレッソが12位(勝ち点32)と、3チームに大きな差はなく、これといって特筆すべきことはない。
だが、彼らの役目は必ずしも結果を残すことがすべてではない。はたしてJクラブがU-23のチームを編成し、初めてJ3に挑んだ今季、その成果はどれほどのものだったのだろうか。
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