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単に残留しただけのアルビレックス新潟。
これでは降格の日も遠くない (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 日刊スポーツ/アフロ●撮影 photo by Nikkan sports/AFLO

 キャプテンのMF小林裕紀が「名古屋と湘南(のスコア)がどれくらい離れているのかは知らなかった」と話したように、選手たちは名古屋がリードされていることを察してはいたが、細かな途中経過がピッチ内に伝えられることはなかった。

 それだけに、「(湘南が)1点取られて追いつかれるという状況も頭をよぎった」と小林。だが、「チャンスがあれば(ゴールを)狙っていこうとは思ったが、まずは失点してはいけない。試合途中、監督からもそう言われていた」という。

 はたして試合は、何事もなく0-1で新潟が敗れた。そしてほどなく、名古屋の敗戦とともに、新潟のJ1残留決定が場内アナウンスによって伝えられた。

何とかJ1残留を決めたアルビレックス新潟何とかJ1残留を決めたアルビレックス新潟「この試合に限っては、残留が目標だったのでよかった。残留できてホッとしている」

 小林はそう語り、胸をなで下ろす一方で、「残留争いをするなかで、自分の力のなさを感じていた」。キャプテンだけでなく、選手誰もが忸怩(じくじ)たる思いで朗報を聞いたに違いない。

 今季の新潟は尻に火がついてもなお、一向に勝ち点を伸ばすことができなかった。

 ファーストステージは勝ち点18(4勝7敗6分け)の13位と、まずまずの位置につけながら、セカンドステージに入ると、負け数ばかりを増やして次第に後退。勝ち数こそファーストステージと同じ4勝を挙げたものの、残り13試合はなんとひとつの引き分けもなく、全敗に終わった。

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