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期待はずれの横浜FMカイケ。Jクラブはなぜ外国人獲得に失敗するのか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by AFLO SPORTS

 ヨーロッパリーグ3連覇のセビージャは、世界有数のスカウト網を持つと言われる。20人近いスカウトが随時、各国リーグをチェック。そこで対象になった選手を全員でチェックし、5段階の評価をつけ、定点観測を続ける。その上で「獲得すべし」となったら目利きのスポーツディレクターが視察して判断、交渉に入る。

 一方で、Jリーグのクラブは「ビデオを観た」という域を出ない外国人スカウティングも多く、代理人任せで現地視察しないケースもある。これでは真の原石が掘り出せるはずもない。しかもJリーグの外国人選手といえば、未だにブラジル人、韓国人が主流。リーグ創立20年以上が経過したが、移籍ルートは限定されている。外国人助っ人の存在感が薄まり、ハズレが多くなっているのが、アジアで勝てなくなった一因かもしれない。

 ついでに外国人監督の話をするなら、欧州サッカー関係者の多くは「ブラジル人に名将はいない。彼らは閃(ひらめ)きで行動し、論理性に欠ける。なぜ日本のクラブはブラジル人監督が好きなのか?」といぶかしむ。実際、欧州クラブで実績を残しているブラジルの名将は一人もいない。世界を席巻する指揮官は、スペイン、アルゼンチン、ポルトガル、イタリア......から出ている。

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