J2首位を走る札幌が証明。「昇格したけりゃCFとGKを揃えろ」 (2ページ目)
結局、札幌はその1点に泣き、11試合ぶりに敗れた。
しかし札幌はJ1昇格に向け、その勢いが極端に衰えることはないだろう。この夜の一戦には、彼らの今が凝縮されていた。
欧州や南米各国では、2部リーグから1部リーグへの昇格を狙う条件として、一つの共通認識がある。
「ストライカーとゴールキーパーを揃えろ」
なぜそうなるか、といえば、ロジックは簡単である。2部リーグでは戦術的、技術的に卓越した選手を各ポジションに揃えるのは難しい。トップリーグよりもミスが多く、消耗戦となるのが常。そこで、ゴールにもっとも直結するストライカーとゴールキーパーに投資するべき、という発想である。
それはJリーグにも当てはまるだろう。昨季のJ1昇格チームは、ジュビロ磐田、大宮アルディージャ、アビスパ福岡。いずれも、ストライカーとGKが活躍していた。
磐田はFWジェイが得点王に輝き、アダイウトンが得点ランク4位、GKカミンスキーは神がかっていた。大宮はムルジャが得点ランク2位、GK加藤順大もJ2屈指のセービングを披露した。そして福岡は途中加入のFWウェリントンによってプレーオフ出場権を得て、そのゴールによって昇格をもぎ取っている。GK中村航輔はシュートストップによって流れを引き寄せ、J2最高GKに値した。
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