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J2首位を走る札幌が証明。「昇格したけりゃCFとGKを揃えろ」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by AFLO

 J2リーグ第28節。首位に立つコンサドーレ札幌は、11位の横浜FCとニッパツ三ツ沢球技場で対戦している。

 J1昇格を目指す札幌は、武術でいう"後の先(ごのせん)を取る"という戦い方をする。5-2-3という守備的な陣形を作って(攻撃に転じるときは3-4-1-2)、手ぐすねを引いて相手のミスを誘い、かき出したボールに前線の3人がカウンターを仕掛ける。中盤でパスを回してテンポを作る、というボールゲームはほぼ捨てている。後ろに分厚さを、前に速さと力強さを入れることで、戦局を有利に動かす。

15ゴールでJ2得点ランキング2位につける都倉賢(札幌)15ゴールでJ2得点ランキング2位につける都倉賢(札幌) その中で、躍動を見せているのはエースFWの都倉賢だろう。J2得点ランクでトップを争う30歳のストライカーは、この日も勝負どころに顔を出した。自ら切り込んで左足でシュートを放ち、左からのクロスをアシストしてバーに当たる展開を作り、FKでは滞空時間の長いヘディングで合わせて逆サイドまで飛ばした。しかし、スコアボードを動かせなかった。
 
 そして後半25分、相手CKからGK金山隼樹がボールをファンブル。体勢を崩してゴールを空にしたところを、横浜FCのFWに押し込まれた。GKは飛び出したら、必ずボールに触って収めるか、安全圏までクリアする必要がある。気の毒だが、失策であることは明白だった。

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