ポーランド移籍も封印。豊田陽平「だから鳥栖はやめられない」
豊田陽平(サガン鳥栖)インタビュー(後編)
セカンドステージへの意気込みを語った豊田陽平。第3節湘南戦でも2得点をあげた
7月3日、佐賀県鳥栖市。むしむしと暑く、熱気が肌にまとわりつくような陽気だった。お昼どきで日が差しているのにもかかわらず、急に雨が降ったりした。数日間、九州地方は不穏な天候が続いていた。
「牛ロースのジャポネソース」
豊田陽平はいつもと同じランチメニューを選んだ。ランチメニューに付く、「カルパッチョか、お刺身か」も迷うことなく前者にした。品目を変えることは珍し い。店員にオーダーを終えた後、コップに入った冷たい水を一気に飲み干し、すぐにピッチャーで注ぎ足した。前の晩はセカンドステージ開幕戦をFC東京と戦 い、アディショナルタイムに逆転弾を叩き込んでいた。
「やっぱりゴールして勝つと、それまでもやもやしていたことも全部、忘れちゃいますね」
豊田はくしゃみをひとつしてから言った。最近、しつこいアレルギーに悩まされている。ただ、表情には安堵の色が浮かんでいた。
「(ファーストステージの成績を考えると)さすがにタイトル云々を語るのは虫がよすぎると思うんで、まずは残留確定を、ですかね」
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