2016.07.15

名古屋グランパス、J2転落の危機。
ピクシー去って3年目の迷走

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 1993年のJリーグ開幕時から参戦するいわゆる『オリジナル10』のなかで、J2に降格したことがないのはわずか3クラブ。その数が今季、さらに減ってしまうかもしれない――。

 名古屋グランパスがいよいよ、ピンチだ。

降格圏内にまで落ちた名古屋。小倉隆史監督の決断はいかに? 2010年にストイコビッチ監督のもとで初のリーグ制覇を成し遂げた強豪は、この年をピークに下降の一途を辿っている。2013年にピクシーがクラブを去ると、後を継いだ西野朗監督はガンバ大阪時代のような魅力的なサッカーを実現できず、2年間優勝争いに絡めないまま昨季限りで退任した。

  そして今季、名古屋を率いるのはクラブのOBである小倉隆史監督。昨年よりGM補佐という肩書でフロント業に携(たずさ)わっていたものの指導経験はな く、いわば新米監督。それは無謀なチャンレンジとも言えるが、見方によれば「未来を見据えた前向きな改革」でもある。「期待」と「不安」の両方を抱え、今季の名古屋はスタートした。

 開幕当初は、可能性を感じさせていた。そのキーマンとなっていたのは、新外国籍選手のFWシモビッチ。2メートル近い高さと決定力を備えたスウェーデン人ストライカーは、開幕からゴールを量産。小倉監督が求める「攻撃サッカー」の体現者となっていた。