2016.07.16

じわじわ上昇。エスパルスが
「J2の泥沼」から這い上がり始めた

  • 望月文夫●文 text by Mochizuki Fumio
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 今季、クラブ史上初めてJ2の舞台で戦っている清水エスパルス。開幕後はやや出遅れたものの、ここに来てじわじわと調子を上げてきている。シーズン後半戦の初戦となった第22節(7月10日)では、ホームでロアッソ熊本に4-0と快勝。これで、第15節のザスパクサツ群馬戦から8試合連続負けなし(5勝3分け)で、順位はJ1昇格プレーオフ圏内の6位まで浮上した。

 初のJ2で、序盤戦は苦しい戦いが続いた。昇格有力候補に挙げられながら、一時はふた桁順位まで落ち込んで、1年でのJ1復帰は厳しくなったと思われた。しかし、そんな心配を見事に払拭。第22節終了時点で首位コンサドーレ札幌とは勝ち点9差、2位の松本山雅FCとは勝ち点7差と、J1自動昇格圏内(2位以内)も十分に視野に入ってきた。

J1復帰へ、徐々に調子を上げてきたエスパルス いったい、清水は何が変わったのか。

 転機となったのは第14節(5月22日)、アウェーの東京ヴェルディ戦だった。立ち上がりからリズムに乗って先制した試合だったが、その後は徐々に相手のペースとなって、前半終了間際に立て続けに失点し、まさかの逆転を許してしまう。そのまま後半も中盤を支配されて流れを変えられないまま、今季初の連敗を喫した。

 この段階で順位は10位まで後退。昇格への道は厳しさを増した。だが、この敗戦で危機感を覚えた選手たちは、それから目の色が変わった。