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好調の川崎、出遅れた広島とG大阪。Jリーグ再開後を福田正博が分析 (3ページ目)

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 磐田の名波浩監督、名古屋の小倉監督とともに私が注目している井原正巳監督の率いる福岡は、4試合を終えて0勝2分2敗。だが、これは井原監督にとっては想定内のことだろう。全員で守り、FWウェリントンを起点にして攻撃するというチームとしての形は崩れてはいない。残留を目指して粘り強く戦い続けてほしい。

 福岡と同様に、まだ白星を手にできていないのが湘南と柏だ。湘南は主軸が大幅に変わったにもかかわらず、昨季と同じように全員が走り勝つスタイルは徹底されている。ひとつキッカケをつかめば勝ち点を伸ばしていくだろう。

 一方、開幕からわずか3試合で監督交代となった柏には不安を覚える。新指揮官として迎えたミルトン・メンデス監督のもとキャンプで積み上げたものが意味を成さなくなるからだ。昨年まで柏U-18監督をつとめ、メンデス前監督のもとでヘッドコーチをしていた後任の下平隆宏監督が、チームをどう立て直すのか。その手腕に注目していきたい。

 昇格組では大宮が2勝2敗で10位タイにつけている。開幕戦のFC東京戦は一方的にボールを支配されながらも、数少ないチャンスでゴールネットを揺らして勝利すると、2節では柏に2−0で完勝。その後、ガンバ大阪、広島に2連敗したが、再開後は磐田、名古屋、甲府、湘南と実力の拮抗した相手との対戦が続く。攻撃で起点になれるFWムルジャ、家長昭博がいるので、この4試合に勝ち越すようだと波に乗っていくはずだ。

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