鳥栖のエース、豊田陽平に聞く「妻の出産と30代からのストライカー」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 田村翔/アフロスポーツ●写真

豊田陽平(サガン鳥栖)、今季を振り返る(後編)

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 2015年11月8日、鳥栖市内にある創作料理「うらら」。豊田陽平は行きつけのお店で、いつも頼む「夢セット」をオーダーした。牛ロースのグリルジャポネソースをメインに、カルパッチョ、サラダ、その日の小鉢などが付いている。彼はがっつかず、慌てることなく、とても静かな箸使いで、出された料理を口に入れていく。体は大柄だが、とても繊細なのだ。

Jリーグ最終節、FC東京戦で歓声に応える豊田陽平Jリーグ最終節、FC東京戦で歓声に応える豊田陽平「今年はシーズンが終わったら、ゆっくり休みたいですね」

 豊田は味噌汁を味わい、一度箸を置いてから、しみじみと言った。

「年明けからアジアカップなどイレギュラーな大会があって休めなかったことも、怪我と関係しているのかもしれないです。来シーズンは2月末に開幕で早いですし、休めるときに休み、意識してトレーニングしようと思います。20代とは違うんだろうし、ストレッチとか今まで以上に面倒くさがらず、積極的に器具も使い、ケアも充実させようかなと。やっぱり、30代になると体質も変わるというか。どうやら花粉症になったみたいなんですよ」

 彼は冗談っぽく笑った。

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