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サンフレッチェ広島、バルサへの挑戦権かけ因縁の南米王者に挑む (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Masabu

「サビオラは、僕らの年代のスター選手。今まで対戦したことがないので、ここで対戦できるのは幸せなこと。この年齢になって、どこまでできるのか見てみたい」

 佐藤もまた、「サビオラは本当のスーパースター。あの大会にはアドリアーノ(かつてインテルなどで活躍した元ブラジル代表FW)も出ていたけど、それ以上の存在だった」と振り返り、こう続ける。

「個人的にはだいぶ差をつけられてしまったけど(笑)、あれから14年が経ってこうして対戦できるのはうれしい」

 だが、勝負となれば話は別だ。かつてのスーパースターに胸を借りるだけで終わるつもりは、毛頭ない。森﨑和が語る。

「リーベル(リバープレート)は1対1の局面に強く、組織もしっかりしたクオリティの高いチームだが、僕らは勇気を持って自分たちのサッカーにトライし、自分たちの力を出し切ることが大事。そのうえで勝ちにこだわりたい」

 当然、その先に見据えるのは決勝進出。すなわち世界最強のスター軍団、バルセロナとの対戦である。佐藤は表情を引き締め、こう話す。

「欲は高まるし、リーベルとやるだけでは満足できない。何とかして勝ってやろうと思っている。バルサと同じピッチに立つ、それも親善試合じゃなく真剣勝負できる機会はそんなにあるものじゃない。そのチャンスにあと1勝というところまで来ている。バルサとやるんだという気持ちはみんな強いと思う」

 バルサへの挑戦権をかけて争われる準決勝。広島はアフリカ王者を蹴散らした得意のパスワークを引っ提げ、打倒リバープレートに挑む。

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