サンフレッチェ広島、バルサへの挑戦権かけ因縁の南米王者に挑む
サンフレッチェらしさが存分に発揮されての快勝だった。
12月13日、大阪・長居スタジアムで行なわれたFIFAクラブワールドカップ準々決勝。開催国代表(J1優勝)のサンフレッチェ広島はアフリカ代表のマゼンベ(コンゴ民主共和国)を3-0で破り、初のベスト4進出を果たした。
アフリカ代表のマゼンベを下し、クラブW杯準決勝へ駒を進めたサンフレッチェ広島 広島は試合序盤こそ、長いリーチを生かしたしなやかな動きを見せるマゼンベに手を焼いた。DF塩谷司らがギリギリのところでシュートを防ぎ、ゴールこそ許さなかったものの、DF千葉和彦が語っていたように「相手の身体能力に慣れるのに少し時間がかかった」のは確かだ。
だが、「個人の身体能力は高いが、組織はJリーグのほうが上。我慢強くボールを回せば、そんなに前から組織的なプレスができるようなチームではない」とは千葉の弁。相手の力量を見切ってしまえば、J1王者は強かった。
前半10分を過ぎたあたりから、広島は低い位置からでも相手のプレスをかいくぐってパスをつなぎ、敵陣へと攻め込めるようになった。44分にCKから塩谷が決めた先制ゴールも、そうしたリズムの中で生まれたものだ。
後半に入ると、広島のパスワークはさらにテンポアップし、マゼンベを翻弄した。56分に再びCKから千葉がヘディングで決めて追加点を奪うと、78分には右サイドのMFミキッチからのクロスを、交代出場したFW浅野拓磨が頭で合わせてダメ押しの3点目。その後は、あたかも広島の"パス・ショー"を見ているかのような試合となった。
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