検索

福田正博が考える「東アジア杯最下位のハリルJの問題点」 (3ページ目)

 そして、試合後の選手たちからは、「守備は改善された」といったコメントが出ていた。つまり、代表のユニフォームを着て公式戦に臨みながら、試合後はまるで親善試合を終えたかのように、「自分たちのできたこと」を口にしていた。

 これがワールドカップの本大会だったらどうか? 勝たなければ敗退が決まるグループリーグの3戦目を引き分けで終えた選手たちが、「守備はやられなかった」と言うだろうか。

 優勝できなくて悔しがって泣けとは言わないが、もっと勝利することに対して貪欲になり、死に物狂いでやってほしかった。そういう必死さが伝わってこなかった。

 日本代表というのは、どんな大会であれ常に結果を求められる。日本代表のユニフォームを着たら、選手にはその意識をもっと強く持ってほしいというのが、今回の東アジアカップで感じたことだった。

 東アジアカップのみを見れば、ハリルホジッチ監督への評価は厳しいものにならざるをえないだろう。もしも日本人監督が指揮していたら、今回は誰も擁護してくれず、辞任するぐらいの結果なのではないかと私は思う。

 もちろん、すぐに監督交代すべきと言うつもりはない。私は常に「ひとりの監督に長く任せた方が、チームは成熟していき、結果につながる」と考えているからだ。たとえば、ドイツ代表のレーヴ監督は、ヘッドコーチ時代も含めると約10年間、チームを指揮している。

3 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る