福田正博が考える「東アジア杯最下位のハリルJの問題点」
日本代表は東アジアカップを最下位で終えた。先制点を奪いながらも北朝鮮に1-2で逆転負け。勝たないと優勝の芽がなくなる韓国戦は1-1の同点のまま試合終了。中国戦も1-1で引き分けた。
東アジア杯を最下位で終えた日本代表 photo by Yonhap/AFLO この結果には正直失望させられたし、収穫は少なかったと言わざるを得ない。高温多湿の中国・武漢で、厳しいスケジュールの大会だったにせよ、代表は活動できる時間が限られているのだから、もったいない時間の使い方をしてしまったと言うべきだろう。
大会前、ハリルホジッチ監督は「タイトルを狙いながら、新しい選手の発掘もする」と表明していたが、そのどちらもが中途半端なまま終わった印象は拭えない。
メンバー編成について、当初は若い選手にチャンスを与えるとしていたが、蓋を開けてみればメンバー入りした若手は20歳の浅野拓磨と22歳の遠藤航だけ。
若手にシフトすることなく、代表経験が豊富とは言えない25、26歳の中堅選手を多く連れて行ったのは、優勝を狙うという考えが強かったからではないだろうか。
それにもかかわらず、試合で勝利を追求する姿勢が十分に見られたかといえば、それも足りなかった。また、連れて行った選手全員を起用してテストしたわけでもない。
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プロフィール
福田正博 (ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。