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激戦の優勝争い。不気味なのは3連覇狙う「王者」広島 (4ページ目)

  • 原田大輔●文 text by Harada Daisuke

 さらに、佐藤がアルディージャ戦で三浦知良(横浜FC)のJリーグ通算得点記録(139ゴール)を超える通算140ゴールを記録。レイソル戦でも2試合連続ゴールを決めた。アルディージャ戦まで8試合無得点だった“エース”の復調は、チームにとって大きな活力となるだろう。

 そのうえ、選手層は一段と厚みを増している。攻撃陣では、若手有望株のMF野津田岳人やFW浅野拓磨だけでなく、今季中央大から入団したFW皆川佑介がアルディージャ戦でJリーグデビュー。レイソル戦では、J初ゴールを挙げた。身長186cmの長身で、チームの攻撃に新たなバリエーションを加える存在として期待される。

 再開後の2戦は、もしかすると3連覇という偉業を達成するために与えられた、サンフレッチェへの試練だったのかもしれない。2連覇を達成する道のりも、夏場に3連敗を喫するなど、決して平坦ではなかった。その際、森保監督は口癖のように「チーム一丸となって……」という言葉を発して、窮地を乗り越えてきた。今回も、同じことを実現できるだけの、経験と自信がサンフレッチェにはある。

 激戦のJリーグ。やはりサンフレッチェが後半戦で巻き返しを図っても不思議はない。混戦の優勝争いに割って入ってくる実力は十分にある。上位勢にとっては、まさに不気味な存在と言えるだろう。

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