【Jリーグ】いまだ勝利なし。「風間スタイル」を貫く川崎は危機的状況?

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

中村憲剛に指示を出す川崎の風間八宏監督。チームはリーグ戦で未勝利のまま中村憲剛に指示を出す川崎の風間八宏監督。チームはリーグ戦で未勝利のまま
 川崎フロンターレが苦しんでいる。

 今季のJ1もすでに第6節が終了したが、川崎はいまだ勝利がなく、ここまでの成績は3分け3敗の勝ち点3。J2降格圏(16位以下)が目前に迫る15位に沈んでいる。

 風間八宏・川崎監督が「自分たちのスタイルは相手よりボールを持つこと」と話すように、川崎が目指しているのはポゼッションサッカーだ。それは昨季途中、風間監督が就任して以来、一貫した目標でもある。

 ところが、目指すサッカーがどうにも自分たちのものになっていない。それこそが、苦戦の最大要因なのだ。指揮官は「すべてが悪いわけではない」とは言うが、その"病状"はかなり深刻に見える。

 たとえば、圧倒的なボール支配率で主導権を握りながら、相手にワンチャンスを生かされて試合を落とす。そんな状況に陥っているというなら、まだ分かる。

 ところが、実際には――第6節の横浜F・マリノス戦を見ても――、足元でパスをつなごうとするばかりで、相手に次々とインターセプトされ、攻撃らしい攻撃を組み立てられていないのだ。キャプテンのMF中村憲剛が厳しい表情で語る。

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