【Jリーグ】鹿島復活へ、セレーゾ監督に託された「不変性」
トニーニョ・セレーゾ監督(写真中央)が指揮した2000年シーズンは、リーグ、カップ、天皇杯の三冠を達成した。2013年Jリーグ「王座奪還」
鹿島アントラーズ編(2)
2012年シーズン、11位という不本意な結果に終わった鹿島アントラーズ。強化責任者を務める鈴木満常務は今季、ふたつのテーマを掲げた。
「鹿島サッカーの復活」と「4年ぶりのリーグ制覇」だ。
昨季は、鹿島らしくないタテに速いサッカーを展開。その点について鈴木常務は、「(選手の構成上)仕方がなかった。そのやり方を通すしかなかった。選手をそろえられなかったフロントにも責任がある」と結論づけ、そのうえで今季のチームの方向性についてこう明かした。
「長いリーグ戦で、安定した戦いをして優勝を目指すには、常に勝ち点を拾える、主導権を握るサッカーでなければいけない。今年は、それをやってもらう」
決して簡単ではないミッションに挑むのが、トニーニョ・セレーゾ監督である。2000年から2005年まで指揮し、2000年には史上初の三冠(リーグ、ナビスコカップ、天皇杯)を果たすなど、多くのタイトルをチームにもたらした。もはやその手腕に疑いはない。
加えて、ある能力を期待されての再就任になる。
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