【高校選手権】大会の行方を占う、4つの好カードを見逃すな!

  • 粂田孝明(ストライカーDX編集部)●文 text by Kumeta Takaaki(STRIKER DX)
  • photo by Matsuoka Kenzaburo

今大会、注目度ナンバー1の植田直通(大津)。規格外のスケールに期待が集まる今大会、注目度ナンバー1の植田直通(大津)。規格外のスケールに期待が集まる 数々の伝説を生み出してきた全国高校サッカー選手権大会が、12月30日(日)に開幕する。

 今回特筆すべきは、その対戦カードの妙。のっけから決勝戦か、と思わせるような好カードがいくつも組まれた。青森山田(青森県)vs野洲(滋賀県)、桐光学園(神奈川県)vs四日市中央工(三重県)という高校サッカー界を引っ張ってきた強豪同士や、八千代(千葉県)vs立正大淞南(島根県)、旭川実(北海道)vs大津(熊本県)というここのところ結果を残している実力派チーム同士が、いきなり初戦で激突。この序盤の4試合が、今大会の行方を大きく左右するだろう。

 12月31日(月)の1回戦で相まみえるのが、青森山田vs野洲。

 ユース年代の最高峰リーグ、プレミアリーグイーストを4位でフィニッシュした青森山田は、各ポジションに質の高い選手を並べた攻撃型のチームだ。右サイドバックに、2011年のU-17W杯で活躍し、高精度のクロスを誇る室屋成(3年)を配置。センターラインには、DF山田将之(3年)、MF椎名政志(3年)、FW林雄紀(3年)と、安定感のある選手が固め、攻守に隙が見当たらない。

 2年ぶりに全国へ駒を進めてきた野洲は、「セクシーフットボール」を掲げ、第84回大会(優勝)で旋風を巻き起こしたスタイルに磨きをかけてきた。そのスタイルを体現する急先鋒が、名古屋グランパス入りが内定しているMF望月嶺臣(3年)だ。ヒールキック、ノールックパスなどを駆使し、MF松田惠夢(3年)、MF武田侑也(3年)、MF玉置裕大(3年)らとともにスペクタクルなサッカーを展開。知将・山本佳司監督も、その完成度の高さに自信をのぞかせている。

 両校とも攻撃力に定評のあるチーム。勝敗はどちらに転ぶかわからないが、この年代の最高レベルの試合が繰り広げられることは間違いないだろう。

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