【Jリーグ】天皇杯決勝戦。柏はG大阪に4年前のリベンジなるか

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

工藤のゴールで横浜FMに勝利した柏が元日の決勝に進出。G大阪と対戦する工藤のゴールで横浜FMに勝利した柏が元日の決勝に進出。G大阪と対戦する 12月29日、天皇杯全日本サッカー選手権大会の準決勝が行なわれ、G大阪が鹿島に、柏が横浜F・マリノスに、それぞれ1-0で勝利して決勝進出を決めた。今季開幕前を振り返れば、J1の優勝候補と目されていたクラブ同士の決勝対決である。

 ディフェンディングチャンピオンとして今季に臨みながら、J1では6位に終わった柏の最後の一冠にかける気持ちは強い。それは横浜FMとの準決勝でも、試合序盤から表れていた。柏のネルシーニョ監督は言う。

「立ち上がり、いいリズムで試合に入れた。準備した守備のやり方ができて、そこから攻撃につなげ、いいリズムでゴールも生まれた」

 指揮官の言葉どおり、柏は積極的に高い位置からのプレスでリズムをつかみ、中盤でのボール奪取から攻撃へとつなげた。24分、工藤壮人のヘディングシュートが決まり、柏が先制点を奪うのも試合の流れを考えれば、当然の展開だった。

 その後、柏が「(横浜FMの)カウンターを怖がって引いてしまった」(ネルシーニョ監督)ことで、押し込まれる時間が長くなったが、それでもボランチの栗澤僚一が「いい流れのときは、守備がうまくいくのがレイソルらしさ」と話したように、決定的なシュートチャンスをつくらせることはなかった。

 先制点を決めた工藤が、「そこまでピンチはなかった。うちのゲームができた」と振り返った試合は、追加点こそ奪えなかったものの、危なげない逃げ切りだったと言っていい。

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