【Jリーグ】福田×名波が語る
「ガンバ、柏、名古屋の巻き返しはあるか?」 (4ページ目)
福田 もうひとつ気になるのは、チームのマンネリ化じゃない? ストイコビッチ監督になって5年目を迎え、主力の顔ぶれもあまり変わっていない。いろいろ刺激を与えているようだけど、その辺はどうなんだろう?
名波 最終ラインを3バックにしてみたりして、マンネリを打破しようと、あれこれ手は打っている。そうした試みから、何か浮上のきっかけをつかみたいところでしょうね。
――開幕3連敗し、クラブ史上最悪のスタートを切った鹿島アントラーズについてはいかがですか。復調気配とはいえ、まだ負け越しています。
名波 鹿島は結果が出ないときでも我慢が利いて、うろたえたりしない。戦い方やコンセプトもブレない。そこが“クラブ力”としての強みだと思う。出場機会が増えた若手が継続的に結果を出していければ、きっちり順位を上げていけるはず。
福田 カウンターとセットプレイが鹿島の大きな武器だけど、セットプレイでの点が明らかに減少している。それが、苦戦を強いられている要因じゃないかな。キッカーの野沢拓也の抜けた穴は想像以上だし、まだ埋め切れていない。開幕当初に比べたら、持ち直しているけれども、鹿島が勝ち点を積み上げていくにはセットプレイがポイントになると思うよ。
名波 いずれにしても、力のあるチームはこれから上がってくると思う。そうすると、ますます混戦になって、見ているほうとしては楽しみが増しますね。
写真右:福田正博(ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。言わずと知れた「ミスター・レッズ」。1995年Jリーグでは日本人初の得点王に輝く。2002年に現役を引退し、2008年から3年間、古巣・浦和レッズのコーチを務める。現在はサッカー解説者として『S☆1』(TBS)など各メディアで活躍。
写真左:名波 浩(ななみ・ひろし)
1972年11月28日生まれ。静岡県出身。ジュビロ磐田の司令塔として活躍し、日本代表では10番を背負って初のW杯出場に貢献した。引退後はジュビロのアドバイザーを務めるとともに、テレビ朝日『やべっちF.C.』などサッカー解説者として奔走している。
撮影協力:ザ・プリンス パークタワー東京
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