サッカー日本代表よりエクアドルのプレスのほうが効果的だった理由 日本は「頭脳」で負けていた (2ページ目)
【行く手を阻まれた日本の選手たち】
想起したのは今年3月にウェンブリーで戦ったイングランド戦だ。左右のウイング、アンソニー・ゴードン(左・ニューカッスル→バルセロナ)とモーガン・ロジャーズ(右・アストン・ヴィラ→チェルシー)と、真ん中で構えたコール・パーマー(チェルシー)、フィル・フォーデン(マンチェスター・シティ)の関係だ。
4-2-3-1というより、中央の2人が凹むように低い位置で構える4-4-2に、3-4-2-1の日本はすっかり飲み込まれることになった。試合は前半23分に挙げた三笘薫のゴールで日本が1-0で勝利したが、内容はイングランドの支配率が70%を超える一方的な展開だった。客観的に見て、喜べない試合だった。中村敬斗と堂安律の両ウイングバック(WB)は終始、専守防衛に迫られた。
ガジャルド監督がそれを参考にした可能性も大いにある。中村と堂安。両WBはイングランド戦と同じだった。エクアドルの大きく開いて構える両ウイングは、結果的に中村、堂安の目の前に、ほぼ常時立ちはだかることになった。
エクアドルは、両ウイングの後方から両サイドバック(SB)が下支えする、サイドアタッカー2枚態勢で構えるので、中村、堂安はそのサイドにおける数的不利の圧に屈し、またしても専守防衛を強いられることになった。イングランドならまだ許せるが、実力的に近いエクアドルが相手となると、それを甘んじて受け入れることはできなくなる。
エクアドルはマイボールに転じると、1トップ状態になるので、日本の3バックは、数を余すことになる。だが一方で、真ん中は3バックの中央で構える板倉滉と、相手の1トップ(アロジョ)の1対1が出来上がりやすい状況にある。
当然、そのしわ寄せは各所に及ぶ。日本選手の進路には必ずエクアドルの選手が立ちはだかり、まさに行く手を阻まれる状態になった。日本の構造的な問題が白日のもとにさらされた格好と言えた。エクアドルの選手が走り回ってプレスを掛けたわけではない。囲碁将棋を彷彿とさせる立ち位置の問題であるところがミソだった。日本は頭脳で負けたと言われても仕方がない、エクアドルの理屈に屈した状況に陥った。
2 / 3

