【ワールドカップ】「魔法のような解決策はない」 ジーコが占うサッカー日本代表とセレソンのこれから (2ページ目)
【「すべてを見直す時だ」】
議論を呼んだネイマールの招集についても、ジーコの考えは一貫している。
「招集を決めたのはアンチェロッティだ。監督が『彼はチームの力になれる』と判断したのなら、それは正しい決断だったと思う。実際のコンディションは私にはわからない。でも、たとえ70%の状態だったとしても、ネイマールはこのブラジル代表の誰よりも才能のある選手だ。
ただ、ひとりにあまりにも多くの責任を背負わせてしまった。チームに本当のリーダーがいなかったから、ネイマールはベンチに座っている時でさえ精神的な支柱であることを求められた。実は私自身も1986年のメキシコ大会で同じような経験をした。自分でもベストコンディションではないことはわかっていた。それでも周囲は私を頼った。その重圧がどれほど大きいか、私はよく知っている」
そして、ジーコはブラジル再建への道について、こう語っている。
「ワールドカップが終わったいまこそ、すべてを見直す時だ。同じ失敗を繰り返さないために、代表を一から立て直さなければならない。ブラジルらしさを取り戻すには時間がかかる。でも、不可能ではない。魔法のような解決策は存在しない。必要なのは努力を積み重ねること、そして忍耐だ。
私は昔からアンチェロッティを知っている。彼ほどサッカーを理解している監督はそう多くない。選手の話を聞き、グループをまとめ、プレッシャーのなかでも冷静に仕事ができる。だから私は、彼ならブラジル代表をもう一度、正しい方向へ導いてくれると信じている」
母国ブラジルに対しても「魔法のような解決策はない」と語るジーコ。その言葉は、そのまま日本の未来にも当てはまる。日本が掲げる「2050年のワールドカップ優勝」という目標を、彼はどう見ているのか。
「私は今回の大会を見て、その目標は決して現実離れしたものではないと感じた。以前よりもはるかに難しい相手と互角に戦えるようになり、決勝トーナメントへ進むことも特別な出来事ではなくなった。世界の強豪を相手にしても、自分たちのスタイルを貫き、内容でも互角以上の試合を見せられるようになっている。だから私は何度でも同じことを言いたい。日本は間違いなく正しい道を歩んでいる。ここまで日本サッカーが積み重ねてきた努力は、本当にすばらしいものだ。
Jリーグが発展し、育成組織が充実し、多くの選手がヨーロッパのトップリーグへ挑戦するようになった。そのひとつひとつが日本サッカーを世界トップレベルへ押し上げてきた。だからいま、一番大切なのは焦らないことだ」
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