【ワールドカップ】サッカー日本代表の「チーム一丸」の強さを引き出した森保一監督のマネジメントを福田正博が分析 (2ページ目)
【選手たちへの信頼を感じる起用】
森保監督の立ち居振る舞いや采配でも、この4年間で得た自信が今回はよく表われている。前回W杯でドイツ、スペインを破り、その後もドイツに勝ったのをはじめ、直近ではブラジル、イングランドに勝利した。そこで得た"選手たちへの信頼"があるのだろう。
それが顕著だったのが、オランダ戦の右ウイングバック(WB)のスタメンに堂安律を起用したことだ。チームのために献身的に守備をする選手だが、背番号10が物語るように堂安はもともと攻撃的な選手だ。
その堂安が対峙したのが、左ウイングのコーディ・ガクポ。所属のプレミアリーグ・リバプールでは、2022年からの180試合で50得点をマークする世界トップクラスのアタッカーだ。
ガクポを自由にさせないために、より守備力の高い選手を右WBに置く手はあったが、森保監督は堂安をいつも通りにスタメンに起用した。堂安も右シャドーの久保建英のサポートを受けながら、ガクポに必死に食らいついて期待に応えた。
行き当たりばったりとか、いつもと違うよそ行きの選手起用をしない。それが森保監督の築いてきた日本代表ということだろう。
今回のW杯は出場国が48カ国に増えた兼ね合いで、グループステージの試合間隔は5日前後が確保されたため、他国はメンバーを固定して戦っているケースが多い。そのなかで森保監督は毎試合スタメンを入れ替えながら多くの選手をピッチに送り出した。グループステージ3試合を終えて、日本のフィールドプレーヤー23人のうち町野修斗以外の22選手は、一度は試合に出場している。
つまり「チーム一丸となって戦う」を具現化しながら、選手個々のコンディションを見つつ「今日勝つ」と「次の試合の準備」を同時に遂行してきたのだ。スウェーデン戦で佐野海舟と冨安健洋を外したのも、先の戦いを見据えた準備だろう。
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