【サッカー日本代表】AFC U23アジアカップでベテランライターが思い出す29年前 入国困難なサウジアラビアで試合を観た
連載第84回
サッカー観戦7700試合超! 後藤健生の「来た、観た、蹴った」
現場観戦7700試合を達成したベテランサッカージャーナリストの後藤健生氏が、豊富な取材経験からサッカーの歴史、文化、エピソードを綴ります。
今回はサウジアラビアで行なわれているAFC U23アジアカップで、後藤氏が思い出した29年前の出来事。当時入国困難だった同国に入国し、W杯予選を観戦したことがあるそうです。
【大会には日本のサポーターの姿が】
サウジアラビアで開かれているAFC U23アジアカップ。圧倒的な強さでグループリーグを突破した日本だったが、準々決勝ではヨルダンの守備を前に大苦戦。GK荒木琉偉が2本のキックを止めて、なんとか準決勝へ。そして準決勝では韓国を1-0で下して決勝に駒を進めた。
サウジアラビアで行なわれているAFC U23アジアカップ。日本のサポーターの姿も見られる photo by Hiroyuki Satoこの記事に関連する写真を見る 荒木やDFの市原吏音、アンカーの小倉幸成らの守備陣は信頼できそうだが、攻撃面は佐藤龍之介と大関友翔に頼りっきり。クロスの精度とかクロスに対する飛びこみ方など、もう少し整理が必要だろう。
まあ、このチームは2年後のロサンゼルス五輪を目指すチームであり、今回招集できなかった(しなかった)タレントもたくさんいるので長い目で見ていきたい。
ところで、日本は初戦のシリア戦から準決勝まですべて紅海に面した港町ジッダにある「キング・アブドゥッラー・スポーツシティ・ホール・スタジアム」で戦った。移動がなく、ピッチコンディションにも慣れることができたのはアドバンテージとなったはずだ。
もっとも、ホームアドバンテージを持っているはずの開催国サウジアラビアや、その隣国でやはりサッカーに巨額の投資をしているはずのカタールはともにグループリーグで敗退。ベスト4を東アジアの4カ国(日本、韓国、中国、ベトナム)が占めたのは特筆すべきことだ。
さて、小さなスタジアムのスタンドには現地在住の日本人のほかに、日本からやって来たサポーターも大勢入っているようで、配信の画面を通じて声援が聞こえてきた。
そんな光景を見ながら、僕は「時代の流れ」を感じた。
著者プロフィール
後藤健生 (ごとう・たけお)
1952年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。1964年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、1974年西ドイツW杯以来ワールドカップはすべて現地観戦。カタール大会では29試合を観戦した。2025年、生涯観戦試合数は7700試合を超えた。主な著書に『日本サッカー史――日本代表の90年』(2007年、双葉社)、『国立競技場の100年――明治神宮外苑から見る日本の近代スポーツ』(2013年、ミネルヴァ書房)、『森保ジャパン 世界で勝つための条件―日本代表監督論』(2019年、NHK出版新書)など。




















