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サッカー日本代表のボリビア戦と天皇杯決勝 国立競技場の客席が埋まらなくなった問題点とは

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

連載第68回
杉山茂樹の「看過できない」

 一部の例外はあるにせよ、国立競技場でサッカーの試合をすればスタンドはほぼ埋まるものと、相場は決まっていた。11月1日に行なわれたルヴァンカップ決勝(柏レイソル対サンフレッチェ広島)では、今季のJリーグ関連の試合では最多の観衆となる6万2466人を記録。同じくカップ戦である天皇杯でもこの流れは続くものと思われた。

 ところが予想に反し、天皇杯はまったくの不入りに終わる。東京ダービーとなった16日の準決勝(FC町田ゼルビア対FC東京)は2万5961人。22日の決勝(町田対ヴィッセル神戸)も3万1414人にとどまった。収容率ざっと3~4割。実際の観客数はもっと少ないのではないかと勘ぐりたくなるほど、スタンドはガラガラだった。

国立競技場で行なわれた天皇杯決勝は空席が目立った photo by Yamazoe Toshio 国立競技場で行なわれた天皇杯決勝は空席が目立った photo by Yamazoe Toshio  11月はJリーグも国立競技場で試合を開催していた。9日に行なわれた町田対FC東京戦だ。天皇杯の準決勝と同じカードである。こちらの入りは4万6838人。天皇杯準決勝の2万5961人と比較すると大きな違いである。パッと見では、天皇杯の主催者である日本サッカー協会の営業努力が足りないのではないか、となる。

 そうだとすれば、話は早い。解決策は見えている。たとえば以前のように元日に決勝を行なえば客足は戻る。実際、元日の風物詩として定着していたものを中途半端な時期にずらしたことが不入りの原因だとする声は、多く聞かれる。元日に戻す方向で検討されているという話も伝わってくる。だが、この不入りの根はもう少し深いのではないか。

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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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