サッカー日本代表をレベルアップさせる「オランダ組」 小川航基と上田綺世の一撃に期待 (2ページ目)
【11試合目で10ゴールを記録】
複数得点のチャンスはあった。開始早々に右サイドからのクロスを、得意のヘディングで合わせた。後半開始早々の右CKでは、ゴール前で相手のマークを振りほどいてフリーになり、ヘディングで叩く。これはGKの好セーブにあった。
「自分のよさをだんだんみんなが理解してきてくれたかな、っていう印象は、試合を通してわかった。(伊東)純也くんやみんなが、僕がCKやクロスからの得点が得意だっていう共通意識を持ってくれて、いいクロスを上げてくれることが浸透してきたかなと。そのなかでああいうシーンが数多く増えてきたのは、自分にとってものすごくプラスだと思います」
最前線で攻撃の起点となる役割も果たした。パラグアイのタフなCBとのマッチアップをパワーで制するだけでなく、シンプルにさばいて攻撃に流れも生み出していった。
「相手のCBは強さがありましたけど、自分のポストプレーに入るタイミング、味方とのタイミングで外せた場面は何回もあった。強さがある相手に強さで対抗する必要はないというか、相手の特徴を見て判断できるっていうのも、自分のよさだと思う」
国際Aマッチでのゴールは、前回先発した中国戦以来だ。アジア以外の国から初めて得点を奪い、11試合目で10ゴールに乗せた。
小川自身は「クロスの質だったり、周りの質がホントに高くて、自分のところにボールがたくさん入ってくる。それが得点数を伸ばせている理由かな」と、チームメイトへの感謝を口にする。そのとおりのところがあるとしても、彼が結果を残すことには意味がある。
代表チームのレベルアップを後押しする要素は、大まかにふたつある。
レギュラー格の選手を脅かす存在の出現と、個々の選手が所属チームで自信を深めていくことである。パラグアイ戦の小川は、ひとつ目の要素に当てはまる存在と言える。
一方で、ふたつ目の要素にズバリ当てはまるのが、パラグアイ戦で終盤からピッチに立った上田綺世だ。
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