E-1優勝のサッカー日本代表に、セルジオ越後「若手のアピール不足は残念。得点王のジャーメインは次も招集されて当然だ」 (2ページ目)
【9月のアメリカ遠征に何人呼ばれるか】
ジャーメイン以外では、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)とMF相馬勇紀(FC町田ゼルビア)の2人かな。
国内組で数少ないA代表常連の大迫は、韓国戦で先発。試合終盤、相手の決定的なボレーシュートを左手1本で防いだ。あのスーパーセーブがなければ、一気に逆転されてもおかしくなかった。僕から見れば、韓国戦のMVPで優勝の立役者のひとり。また、相馬も今回のチームでは攻撃のアクセントになっていた。前回ワールドカップの出場経験があり、現在はJリーグでもいいプレーを見せている。このメンバーだと格が違うなという感じだった。
ただ、大迫の場合は鈴木彩艶(パルマ)の壁が高い。相馬も同じポジションには三笘薫(ブライトン)や中村敬斗(スタッド・ランス)がいて、そこに割って入るのは簡単じゃない。来年の北中米ワールドカップのメンバーに選ばれる可能性は十分あるけど、試合に出るとなると「どうかな?」という感じだ。
それ以外では、18歳のMF佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)も素質はあるし、このまま伸びてほしいけど、まだA代表には物足りない。FW中村草太(サンフレッチェ広島)やMF大関友翔(川崎フロンターレ)もいいものを持った選手だけど、まだまだかな。もちろん、出場時間が少なかったり、ちょっと遠慮していた部分があったりしたのかもしれないけど、若い選手たちが前述の選手たちを超えるようなアピールをできなかったのは残念だね。
9月のアメリカ遠征に今大会から何人選ばれるか。それには引き続きJリーグでのアピールが必要なわけで、今月来月は特にジャーメインに注目したいね。
(14)>>サッカー日本代表が優勝したE-1について、セルジオ越後「強化にも人気向上にもつながらない。テコ入れが必要だ」
著者プロフィール
セルジオ越後 (せるじお・えちご)
サッカー評論家。1945年生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。17歳の時に名門コリンチャンスのテストに合格し、18歳の時にプロ契約を結び、MF、FWとして活躍した。「エラシコ」と呼ばれるフェイントを発案し、ブラジル代表の背番号10を背負った同僚のリベリーノに教えたことでも有名。1972年に日本リーグの藤和不動産(湘南ベルマーレの前身)から誘いを受け、27歳で来日。1978年から日本サッカー協会公認の「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、のべ60万人以上を指導した。H.C.日光アイスバックスのシニアディレクター。日本アンプティサッカー協会最高顧問。公式ホームページ【http://www.sergio-echigo.com】
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