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ヤングなでしこに観客は「ハポン!」と連呼 コロンビア人記者がその魅力をレポート (2ページ目)

  • コンスタンサ・モラ・ペドラサ●文 text by Constanza Mora Pedraza

【敗れても人々の心に残るチームだった】

 だが、その決勝で日本は北朝鮮に敗れた。彼女たちのサッカーは、コロンビアのファンに期待されたものではなかった。北朝鮮は日本より卓越していたと言っていいだろう。試合開始から終了までゲームをコントロールし、この世代において今回で3度目の世界王者に輝く経験値をピッチ上で示していた。

 日本は最初の5分間で、北朝鮮がいかにして自陣のゴールエリアに迫ってくるかを思い知らされたに違いない。ブロックで、そして1対1においても、北朝鮮の選手をどうマークするかに追われた。北朝鮮のボールコントロールは強靭で、日本はそれを取り返すことができなかった。

 攻撃面では、ここまでゴールを重ねてきた松窪や土方にも得点機会は少なく、相手のゴール前には数回しか進入できていない。北朝鮮のよく組織化された守備のために、反攻もままならなかった。

 試合終了の笛が鳴った直後、日本はビデオ判定によりPKをアピールし、北朝鮮の勝利の喜びが一瞬止まったが、判定はノーファウルに。結果は0-1で、北朝鮮の優勝と日本の準優勝が決まった。

 日本の弱点というより、北朝鮮の総合力の高さが印象に残る決勝の一戦だったが、日本がコロンビアの人々の心に残るチームだったのは確かだ。そこで友人のジャーナリストたちに、今大会を通じての日本代表への評価を聞いてみた。

「そのプレイスタイルは攻撃的で、本気で相手陣内深くまで攻め入る。肉体的にも真剣に戦っているのが見てとれた。決勝では北朝鮮に敗れたものの、すべての試合で最後まであきらめないでボールを追いかけて走りまわる日本代表は、とても強い印象を残した。戦術的にも洗練されており、ハイプレシャーと集中力を途切れさせない。これらの要素が日本代表を優勝候補にさせているのだろう」(ラジオ番組『Voces del Futbal/フットボールの声』記者、クラウディア・へレナ・ヘルナンデス)

「女子の日本代表はいつも優勝候補と呼べる国のひとつだ。今大会でも、チームとしての規律のもと、ハイパフォーマンスを披露していた。特徴を創り出せる選手たちが集まっており、その点でも多くのサッカー批評家をうならせ、対戦国を恐れさせていた。彼女たちはとてもタフで強く、フィジカル的にもフィットしていた。何よりコーチの指示どおりにプレーできることは、他の国々がうらやむ点だろう」(専門誌『Femina Futbol/女子サッカー』記者、パウラ・フレスネダ)

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