谷口彰悟がシント・トロイデン移籍の経緯を語る「ようやくヨーロッパの市場に加わることができる」 (5ページ目)
── シント・トロイデンでは、チームメイトからどんな歓迎があったのでしょうか?
「自分が思っていた以上にリスペクトを示してくれました。年齢的なこともありますが、それ以上に、日本代表に選ばれていることやワールドカップの出場経験があることに、一目置いてくれている雰囲気を感じました。それは日本人選手たちだけでなく、ほかのチームメイト、監督やスタッフからも感じ取りました」
── それだけ代表に選ばれている実績は大きかったと?
「チームにはやはりベルギー人が多いですが、ワールドカップやナショナルチームに対する憧れや思いが強いことを、僕への対応や反応を見て、より感じましたね」
── シント・トロイデンでのデビューは8月4日、ホームのシャルルロワ戦でした。70分に3バックの一角として途中出場しました。
「チームの練習に合流して間もなく、コンディションが上がっていないことは自分自身でも実感していました。また、シーズンはすでに開幕しているので、すぐにまた試合が来る。どれくらいコンディションを上げることができるのか。それを計算しながら練習していました。
コンディションを上げるためにやらなければいけない一方で、やりすぎたらやりすぎたで週末のゲームに響いてしまう。そうした葛藤もありながら調整していく難しさがありました。今回の移籍で、そこまで先のことを考えずに、自分の身体に負荷をかけられるプレシーズンの重要性を痛感しました」
◆第23回・特別インタビュー中編につづく>>
【profile】
谷口彰悟(たにぐち・しょうご)
1991年7月15日生まれ、熊本県熊本市出身。大津高→筑波大を経て2014年に川崎フロンターレに正式入団。高い守備能力でスタメンを奪取し、4度のリーグ優勝に貢献する。Jリーグベストイレブンにも4度選出。2015年6月のイラク戦で日本代表デビュー。カタールW杯スペイン戦では日本代表選手・最年長31歳139日でW杯初出場を果たす。2023年からカタールのアル・ラーヤンSCでプレーしたのち、2024年7月にベルギーのシント・トロイデンに完全移籍する。ポジション=DF。身長183cm、体重75kg。
著者プロフィール
原田大輔 (はらだ・だいすけ)
スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。
【写真】谷口彰悟のポジションは?サッカー日本代表「識者が考察した」アジア最終予選のベスト布陣
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