谷口彰悟がシント・トロイデン移籍の経緯を語る「ようやくヨーロッパの市場に加わることができる」 (4ページ目)

  • text by Harada Daisuke

 それは、この年齢になったから考えられるところでもあり、見えるところでもある。移籍はどのケースも容易ではなく、さまざまな人の思惑や考えが合致しなければ実現しないですからね。それがわかる年齢になったからこそ、なおさらこの年齢で、ヨーロッパでプレーするチャンスを得られたことは大きいと思っています。

 だからこそ、周りへの感謝の気持ちを持ちながら、今後もプレーしていきたいと思います。その一方で、ここからは自分との戦いでもある。ヨーロッパの市場に加わったのであれば、その可能性を広げるのも、縮めるのも、自分次第だと思っています」

【ようやくヨーロッパの舞台で戦える】

── 少し感傷的な質問をすると、念願だったヨーロッパの舞台です。どの時点で、自分が『ヨーロッパに来たこと』を実感したのでしょうか?

「まずは空港に降り立ったときですね。あっ、でも、それ以上に、町並みを見た時のほうが実感はありました。カタールから飛行機に乗って、ブリュッセルの空港に降り立ったのですが、そこからシント・トロイデンへと移動する時に、レンガ造りの家や広がる自然を見て、『ヨーロッパに来たんだな』って思いましたから。その時、『ようやく、この舞台で戦えるんだな』と考えました」

── シント・トロイデンに在籍している日本人選手たちには、事前にコンタクトを取ったのでしょうか?

「(小川)諒也にはクラブのことや雰囲気も含めて、どんな感じかを聞きました。(伊藤)涼太郎とも日本代表が元日に行なったタイ代表との試合で一緒でしたし、(藤田)ジョエル(チマ)ともE-1(EAFF E-1サッカー選手権)で一緒にプレーしたことがあって不安もなかったので、それほど確認することは多くはなかったと思います」

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