久保建英が号泣 東京五輪はコロナ禍に泣いたのか、笑ったのか――もったいなかった自国開催大会 (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki

 銅メダルをかけたメキシコとの3位決定戦でも、日本選手の動きは明らかに鈍く、試合序盤から完全に主導権を握られてしまう。前半22分までに2点を失い、終わってみれば、1-3の完敗だった。

 結局、グループリーグ3試合で7ゴールを挙げたチームが、準々決勝以降の3試合ではわずかに1ゴール。失速は明らかだった。

 前述したように、東京世代のなかから9人の選手がカタールのピッチに立った。A代表への戦力輩出が五輪代表の最大の目的であるとすれば、この世代は十分な成果を挙げたと言ってもいいのだろう。

 だが、自国開催という特別な五輪だったからこそ、いつもとは異なる条件で臨むことができ、そこで期待されているものがあったはずだ。

 それを考えると、4位という結果を前向きにとらえることは難しい。やはり残念な、そしてもったいない大会だった。

◆東京五輪代表メンバー
【GK】大迫敬介、谷晃生、鈴木彩艶【DF】吉田麻也(OA)、酒井宏樹(OA)、板倉滉、中山雄太、町田浩樹、旗手怜央、冨安健洋、橋岡大樹、瀬古歩夢【MF】遠藤航(OA)、相馬勇紀、三好康児、三笘薫、堂安律、田中碧、久保建英【FW】林大地、前田大然、上田綺世
※OA=オーバーエイジ。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、登録メンバーが22名に拡大

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