チャンピオンズリーグ16強の出場選手数国別ランキング 1位スペインを猛追しているのは? (3ページ目)
【拮抗するブラジル、アルゼンチン】
2010年南アフリカW杯、2014年ブラジルW杯と2大会連続グループリーグ敗退。2018年ロシアW杯、2022年カタールW杯は欧州予選敗退と、本大会にすら進めていない。CLのデータを見る限り、悪い流れは続いているかに見える。自国以外のクラブで出場した選手の数について触れるならば、イタリアには5人しかいない。かといって、国内のクラブがイタリア人で溢れているという感じでもない。ミランはCLを、スタメンにイタリア人が誰もいないメンバーで戦っていた。
その一方でFIFAランクでは9位につける。W杯本大会では第1ポッド(シード)に入る可能性さえある。日本がもし同じグループに組み込まれたら、番狂わせが狙えそうなチームに見える。
6位は21人のブラジル。自国以外のクラブで出場した選手が一番多い国だ。しかしブラジル代表の最新メンバーを見ると、CLの上位チームの選手が大半を占めているわけではない。その数はかつてのほうが断然、多かった。代表チームに占める欧州組の割合もやや減っている。
W杯の前回優勝国アルゼンチンは8位(16人)。最も多くを占めるクラブはディエゴ・シメオネ率いるアトレティコだ。フリアン・アルバレス、アンヘル・コレア、ジュリアーノ・シメオネ、ロドリゴ・デ・パウル、ナウエル・モリーナの5人を数える。彼らはすべて最新のアルゼンチン代表メンバーに入っている。CLのベスト16強に至るまで実際に出場した選手も8人を数える。これはブラジル代表の最新メンバーに選ばれた6人を上回る。
その一方で、ブラジルには優勝候補に推されるバルセロナ(ラフィーニャ)、レアル・マドリード(ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ)、パリ・サンジェルマン(マルキーニョス)の主要メンバーが揃っている。アルゼンチンより少数精鋭と言える。2026年W杯のブラジルは、やはりCLの結果と深く関係するのではないかと見る。
欧州の4強(スペイン、イングランド、フランス、オランダ)とブラジルとアルゼンチンの争い。CLの戦いを通して見えてくる、W杯を1年3カ月後に控えた代表チームの構図である。
3 / 4