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森保一監督が分析したカタールW杯の敗因「間延びに気づかなかった」 今後の日本代表は「これまでのやり方を壊す」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

森保 だからターンオーバーができないと、ワールドカップは勝ち上がれない。

憲剛 日本はローテーションをうまく回していたと思います。参加国のなかで、日本ほどローテーションしているチームはなかったですから。ローテーションしても、みんながしっかりと活躍するじゃないですか。それはコンセプトがしっかりと全員に共有されていたからで。

 あと、たぶんみんな、自分が出ると思っていたんですよ。(田中)碧(デュッセルドルフ)と話した時に「今日は出られなかったけど、次は絶対に出られると思っています。だから準備ができる」というようなことを言っていましたから。

森保 へー。

憲剛 へーって(笑)。いや、だからたぶん26人全員が、臨戦態勢に入っていたんじゃないでしょうか?

 僕が参加した南アフリカ大会の時は、ローテーションを組んでなかったし、直前にシステムが変わったこともあって「自分はスタートでの出場はないかな」という感覚でしたから。でも、カタールワールドカップの時はみんなが戦力で、みんなが活躍するチームなっていた。森保さんがおっしゃるように、つないで勝ち上がっていくというチーム作りをされていたんでしょうね。

森保 当然、7試合行くつもりでしたからね。もちろん連戦をやってもらう選手も出てくるだろうけど、現実を考えたら、入れ替えていかないとインテンシティも保つのは難しいかなと思っていて。だから2戦目のコスタリカ戦は総入れ替えする考えもあったんですけど、最終的にはその選択には至らなかったですね。

憲剛 実は僕、コスタリカ戦について一番長く話したかったんですよ。たぶん一番考えなきゃいけないことが多かった試合だったと思うので。

 ドイツに勝って、その次にスペイン戦が控えている状況のなかで、このコスタリカ戦をどう過ごすかっていうのは、たぶんすごく大きなポイントだったと思います。誰をどこまで引っ張るかとか、ケガ人もいたと思うし、コンディション不良の選手もいましたよね。

 しかも、あの試合の日は昼間の試合で、すごく暑かった。だからどんなスタメンで行くのか、すごく興味があったんですよ。

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