U-22代表レフティ・山本理仁が見据えるパリ五輪、そして夢の海外移籍「オンリーワンのものを追求していけば...」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

── ただ、2020年に入ると新型コロナウイルスが感染拡大し、年代別代表(U-19、U-20代表)も制限が多いなかでの国内キャンプしかできませんでした。

「でも僕は、大会(U-20ワールドカップやアジア予選)がある、ないにかかわらず、ひとつひとつのキャンプがサバイバルだったので、3日間の最終日にあるトレーニングマッチで次の代表キャンプに呼ばれるか、呼ばれないか(が決まる)っていう、もうそこしか見てなかった。とにかく生き残りたいって気持ちでキャンプはやっていました」

── とはいえ、2020年12月に突然、翌年のU-20ワールドカップの開催中止が決定。その知らせを聞いた時は......。

「やっぱり、悔しかったですよ。ちょうどキャンプ中だったので、みんな『ふざけんなよ!』みたいな感じで。もう最悪のクリスマスでしたから(苦笑)。

 ヴェルディの先輩でもある藤本寛也選手(現ジル・ヴィセンテ)が2019年のU-20ワールドカップで活躍して、世界に目をつけられて海外移籍するのを、僕は近くで見てきた。僕も自分の夢を実現するチャンスの舞台だと思っていたので、すごく悔しかったし、残念でした」

── そのぶん、パリオリンピックへの思いが強くなったのではないですか。

「いや、でも、U-20ワールドカップがなくなったのとは関係なく、本当に昔から、そのふたつ(U-20ワールドカップとオリンピック)をターゲットに自分は頑張ってきたので、そこへの思いはずっと強かった。家族だったり、昔からの友だちだったり、全員が期待してくれていると思うので、そこは絶対に狙っていきたいなっていう気持ちは変わりません」

── 昨年、パリオリンピックを目指すチームの活動がスタート。大岩剛監督が目指すサッカーとは、どんなものですか。

「攻守の切り替えや、そこでのインテンシティはベースとして求められます。だけどそれ以上に、自分が今まで関わってきた代表監督のなかでも、5レーンの重要さだったり、そのポジショニングだったりを細かく指示してくださる監督ですね。

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