U-22代表レフティ・山本理仁が見据えるパリ五輪、そして夢の海外移籍「オンリーワンのものを追求していけば...」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

── U-22代表でもボランチは層が厚く、ポジション争いも熾烈です。

「いろんなタイプの選手がいて、厳しいですよね。でも、川﨑颯太(京都サンガF.C.)だったり、ジョエル(藤田譲瑠チマ)だったり、僕にはない武器を持っている選手もいるけど、僕にしかできないプレーも自分にはあると思っているので。

 その特長を出せれば、監督に必要とされるだろうし、ほかの人にはないオンリーワンのものを追求していけば、チームに必要とされるだろうと。ベースを上げつつ、自分にしかないものを出せたらいいなって思っています」

── 自分にあるものと、ないものとは?

「課題は間違いなく、デュエルのところ。外国人選手が相手でもバシッとボールを取るところは、もっと伸ばしていかなきゃいけないと思っています。

 武器はやっぱり、自分のところからスルーパスで決定機を作れるところだったり、自分でも決定機を決めきれるところ。ただボールを散らせる選手ならたくさんいるけど、そのなかで一個前に入っていった時に、どれだけ仕事ができるか。そこに自分のよさがあると思うんで、もちろんもっと上げていかなきゃいけないですけど、そこは譲れないところなのかなって思っています」

── 同世代にも海外組が増えてきました。自身の海外移籍はどう考えていますか。

「自分と近い年代の選手が(海外へ)行くことが多くなってきて、やっぱり自分もチャンスがあったら今すぐにでも飛びつきたい。それは幼いころからの夢でもあるので、すごく意識しています。

 ただ、それもガンバでの活躍があってのものだと思うので。そこは忘れず、しっかりと足もとを見てやり続けたいなって思っています」

── 対世界ということでは、昨年のワールドカップで日本はベスト16進出。あの大会を見て、どんなことを感じましたか。

「批判って思われるとアレなんで、難しいんですけど......(苦笑)。正直、見ていて思ったのは、あのサッカーで世界一を獲るのは難しいのかなっていうこと。ドイツやスペインに勝ちましたけど、実際に勝てるのはたぶん10 回やってあの1回だと思うし、その確率を高めていかないと、ベスト4とか世界一っていうのは見えてこないと思うから」

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