中村憲剛が予想外の成長速度に驚いた。板倉滉は「何が起きた?」守田英正は「完全にチームの中心」 (2ページ目)
けど、先ほども言ったように彼は前向きだから『なんで(ボールを)取れないんですか?』と、練習後に直接聞きにくるんです。そこで、立ち位置の話とか、相手のことをしっかり見ながらプレーしなさいということは伝えましたね。
滉も貪欲に吸収しようと、しっかりと耳を傾けてくれました。わからないこともあっただろうし、言われてもやれないこともあったと思いますけど、常にチャレンジする姿勢は見せていました」
── 当時のアドバイスが今のプレーに影響を与えているところはあると感じますか?
「当時はボランチで、今はセンターバックなので、何とも言えない部分はありますね。一緒にやっていたのも3年だけですから、その後の滉の成長に関しては『逆に何が起きたの?』と彼に聞きたいくらいです(笑)。
ただ、はじめにオランダ(フローニンゲン)に行ったのが大きかったと思います。そこで試合経験を積みながら、欧州の戦いにアジャストしていった。調整力はかなり高いと感じます。もちろん、ルーキー時代に味わった苦労が、今に生きているとも感じます」
── ケガの状態も気になりますが、カタールではどういったプレーに期待したいですか。
「ドイツでも高く評価されているそのパフォーマンスを、肩ひじ張らずそのまま出すことができれば、十分にやれると僕は思っています。ケガをしていても森保さんが招集に踏みきったのは、かなりの信頼があるからでしょう。もちろんコンディションにもよりますが、もしかしたら今大会で滉が日本のディフェンスリーダーになるかもしれない。それくらいの期待感はありますよ」
── 同じ中盤の選手として、守田英正選手(スポルティング)にもいろんな思い入れがあるのでは?
「守田は加入前年の2017年夏の函館キャンプに(三笘)薫(ブライトン)や(脇坂)泰斗(川崎)と一緒に参加したんですよ。その時の印象がかなり強いですね。すごくしなやかで、芯もしっかりして、機動力もあったので、無理がききそうな選手だなと。
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