サッカーアメリカ代表から見た日本代表。「中盤をコントロールしていた」「本当にクレバー」と挙げた選手とは? (3ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

「鎌田大地は本当にクレバーな選手だよね」

 最後に現れたリーズ・ユナイテッドのタイラー・アダムスは、前日にオンライン上の会見で見たとおりの朗らかな語り口で、次のように切り出した。

「日本は統制の取れた動きと見事なゲームプランで、僕らがやりたいことをしていた。トップクオリティの相手だった。彼らのパフォーマンスから学ばないとね。目標に向かう道のりはデコボコしているものだし、ここで叩きのめされて、足元を見つめるいい機会になったよ」

 バーハルター監督が「今日は気概が足りなかった」と言っていたけれど、それについてどう思うかと訊かれると、この23歳のアンカーは「そうだね。加えてインテンシティなど、いろんなことが備わっていなかった」と率直に答えた。

 最後に日本のことを訊くと、「クオリティがある。(昨季までプレーした)ブンデスリーガで何度か日本人選手と対戦したことがあるから、それはよくわかっていたよ。今日はとくに鎌田大地がよかったと思う。本当にクレバーな選手だよね」と笑顔で答えた。

 世界的には日本と同じ中堅国ながら、USMNTは2002年大会で8強入りを果たしている。だが前回大会で1986年大会以来となる予選敗退を喫し、今回は若いチームに生まれ変わって2大会ぶりの出場権を獲得した。日本が目指す地平を知る彼らもまた、カタールで驚きをもたらそうとしている。

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