サッカーアメリカ代表から見た日本代表。「中盤をコントロールしていた」「本当にクレバー」と挙げた選手とは? (2ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

「遠藤航が中盤をコントロールしていたと思う」

 次に報道陣のもとにやってきた主将のセンターバック、ウォーカー・ジンマーマンは、ターナーとは異なり、硬い表情で取材に応じた。前日に指揮官が「本物の戦士」と評していた29歳の守備者は、「本当に悔しい」と語り始め、冷静に試合を分析しようとしていた。

「とくに前半が苦しかった。(日本の)6番(遠藤航)から強いプレッシャーを受け、こちらの中盤は後手に回ってしまった。セカンドボールを拾われることが多く、デュエルでも劣勢だった。うちのインテンシティが足りなかったのは事実だが、選手たちにモチベーションがなかったわけではない。我々は間違いなく、この試合から学ばなければならない。相手はいいチームで、すばらしい試合をした」

 個人の名前を挙げてほしいと伝えると、「キャプテン(吉田麻也)はチーム全体に落ち着きをもたらしていた」と自身と同じ役割を務めた背番号22を称えた。それから「やはり遠藤だ。ポジショニングが完璧で、プレスはすさまじく、うちの選手にスペースを与えてくれなかった。彼が中盤をコントロールしていたと思う」と続けた。

 ただし自らのチームの若さについては「アドバンテージだと捉えている。このチームにはエネルギーが満ち溢れ、相手を困らせる能力もある」と言いつつ、「それが今日は出せなかったけれども」と悔やんだ。

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