海外組中心の日本代表を上回るコンビネーション。E-1選手権で横浜F・マリノス組が示したもの

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

 Jリーグを取り巻く環境は、この10年から20年ほどの間に大きく変わった。

 20年前には、日本代表において少数派だった海外組が徐々に勢力を拡大し、その流れが加速したこの10年ほどの間には、海外組だけでも十分にチームが編成できるほどになった。

 かつてはJリーグで何年かプレーし、そこでの実績をもとに海外移籍をするのが当たり前だったが、現在ではある種の"青田買い"も進み、海外移籍の早期化、若年齢化は進行する一方だ。

 そんな状況において気になるのは、Jリーグの空洞化である。

 有望な人材はほとんど海外へ流出してしまい、Jリーグは人気、実力ともに下落してしまえば、いかに日本代表が強くなったとしても、喜んでばかりはいられない。

 たとえば今年6月、日本代表でその名を高めたDF伊藤洋輝。

 森保監督は、シュツットガルトへ移籍した伊藤のプレー強度や守備力が高まったと評価し、代表メンバーに加えたわけが、J2でプレーしていた選手がドイツへ渡って1年足らずで代表入りしてしまうとなると、それまでJリーグ(あるいは、Jクラブ)は何をしていたんだ、という話になりかねない。

 やはり、Jリーグももっとプレーの強度や質を高め、せめてヨーロッパのセカンドクラスのリーグと肩を並べるくらいになる必要がある。そうでなければ、人材が育つより先に流出してしまうことになるだろう。

 それを考えると、J1でハイレベルなサッカーを繰り広げる横浜FM勢を中心に、これまでなかなかE-1選手権で勝てなかった韓国をもねじ伏せた事実は大きい。

 ここ数年、J1は川崎フロンターレが高質なサッカーで席巻してきたが、それに刺激されたかのように、こだわりを持ってサッカーに取り組むクラブが増えてきた。

 その最たる例が、横浜FMだろう。

 海外組を中心にほぼ編成が固まっているに違いない"シン日本代表"に、今大会で活躍した選手がどれだけ割って入れるか。

 そこには、Jリーグの未来もかかっている。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る