海外組中心の日本代表を上回るコンビネーション。E-1選手権で横浜F・マリノス組が示したもの

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

 日本がE-1選手権で2度目の優勝を果たした。

 引き分けでは韓国に優勝をさらわれてしまう最終戦。その宿敵・韓国との直接対決を3-0で制しての戴冠である。

 アジアカップでは優勝4回と史上最多記録を持つ日本も、東アジア限定のE-1選手権となると、前回大会まで3連覇していた韓国の後塵を拝することが多かった。

 要するに、海外組が加われば強いが、国内組だけだと勝ちきれない。そんな日本代表の状況を、ふたつの大会の結果が示してきた。

 しかし、今回は違った。

 3-0というスコアはもちろんのこと、内容的に見ても韓国を凌駕していたと言っていい。

 公式記録によれば、ボール支配率は日本が43.1%と劣っていたが、シュート数は日本の14本に対して、韓国は4本。特に後半はわずかシュート1本に抑え込んでおり、ほとんどチャンスを作らせなかった様子は数字にも表れている。

 森保一監督も、「選手が勝たなければいけないプレッシャーに動じず、慌てず、魂込めて戦ってくれた」と称えていたように、国内組も捨てたものじゃない、そんなことを見せつける快勝となった。

 今回の優勝の最大の要因を挙げるとすれば、横浜F・マリノスの高い機能性をうまく日本代表に落とし込んだこと。その一点に尽きるだろう。

E-1選手権で力を発揮した横浜F・マリノスの面々。写真左が水沼宏太、右が西村拓真E-1選手権で力を発揮した横浜F・マリノスの面々。写真左が水沼宏太、右が西村拓真この記事に関連する写真を見る

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