「ポイチに『もっと早く出せ』と言うておく」カタールW杯でレジェンド2人が期待するのは「三笘薫」 (2ページ目)

  • 小室功●取材・構成 text by Komuro Isao

金田「ワールドカップのなかで、先に2点以上リードした国が負けたのは48年ぶりのことだったらしいぞ。それくらい珍しいし、言い換えれば屈辱でもある」

木村「2-0になったら、逆に『試合が難しくなる』というけれど、どうなんかな。ワシの感覚でいうなら、2点差はもう勝ちゲームよ。でも、ベルギーに1点を返されて、日本は急にバタバタし始めたな」

金田「勝ってベスト8に進める。日本の歴史を塗り替えられる。そのチャンスを逃したという感覚はずっと残る。それを払拭するには、やっぱりワールドカップで結果を残していくしかない」

木村「ベスト8まで勝ち上がるのはそう簡単じゃないけれど、今の日本だったら、当然、そこを目指さないとな」

レジェンドふたりがカタールW杯での活躍を最も期待している三笘薫。photo by Sueishi NaoyoshiレジェンドふたりがカタールW杯での活躍を最も期待している三笘薫。photo by Sueishi Naoyoshiこの記事に関連する写真を見る――さて、今年11月にカタール大会が開催されます。日本代表メンバーで、おふたりが注目し、活躍を期待している選手はいますか。

金田「三笘(薫)かな。日本のなかでは、なかなかいないタイプの選手だからな。どうしても見てしまうよ」

木村「ワシも三笘。それと、(久保)建英。もうちょっと試合に出てこんかなと思っているんだけど」

金田「ワールドカップ出場を決めたアジア最終予選のオーストラリア戦で、(途中出場の)三笘が2ゴールを挙げたけれど、(先発した)次のベトナム戦はよくなかった。スタートから出て、どこまでできるか。そこがひとつ課題。でも、ポテンシャルは高いから、まだまだ伸びると思うよ」

木村「姿勢がいいな」

金田「そう、あいつのボールの持ち方は本当に面白くてね。同じ姿勢で縦にもいけるし、中にもきり込める。相手を抜かないで、右足アウトでクロスを入れたりする。そういうボールの持ち方をするから、対応した選手にとって次のプレーが読みにくい」

木村「見ていて面白いな。次に何するかなって」

金田「ふつう、体からにじみ出てくるんですよ、次のプレーの気配が。でも、三笘は同じフォームで、プレーを変えられるから」

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