「自分自身、もっと何かができたんじゃないか...」坪井慶介のサッカー人生における唯一の悔恨 (5ページ目)

「あの２試合で、ずっとセンターバックで出ていたふたり（吉田麻也、冨安健洋）がケガで離脱しましたが、試合に出たふたり（谷口彰悟、板倉滉）は"吉田と冨安の代わり"ではないですから。どうすれば自分のストロングポイントを最大限に発揮して、それをチームの力にしていくことができるのか。それを常に考えていてほしいですね」

　そして坪井は、残る最終予選だけでなく、ワールドカップ本番へ向けて、日本代表への期待をこう話す。

「僕個人的には、選手個々の力っていうのは確実に上がっていると思うんです。ヨーロッパの強豪クラブでプレーして、いろんな経験をしている選手も、あの当時よりかなりたくさんいますからね。

　そういう選手の能力を、どうやったらチームとして最大に発揮できるか。それを考えるのは監督の仕事ではあるんですけど、僕自身がワールドカップを経験してみて、選手それぞれができることって絶対にあると思うので。その作業を怠らないでやってほしい。そうすれば日本代表も上へ上へと近づけるんじゃないのかなって思っています」

（おわり）

坪井慶介（つぼい・けいすけ）
1979年９月16日生まれ。東京都出身。四日市中央工高から福岡大へ。大学時代に頭角を現して、2002年に浦和レッズ入り。１年目からレギュラーとなり、以来、DFラインの中心選手として活躍。同時に日本代表入りも果たし、2006年Ｗ杯に出場した。2014年に契約満了のため、浦和を退団。その後、湘南ベルマーレ、レノファ山口でプレー。2019年シーズン限りで現役を引退し、タレント業への転身を決意する。