中村憲剛&佐藤寿人が語る森保ジャパン2022。「中心は中盤の3センター。彼らは代えが利かなくなってきた」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by JFA/AFLO

佐藤 代わって出た選手が遜色なくプレーできているのは大きいと思います。三笘だったり、山根(視来/川崎)だったり、今回のCBのふたりもそうですけど、彼らが与えられたチャンスのなかでしっかりと役割を果たしたことは、結果はもちろん、競争原理を促したという意味で非常に大きかったと思います。

---- 今回の2試合はもちろん、最終予選を通じて伊東純也が出色のパフォーマンスを見せています。今のチームは彼が中心と考えてもいいのでしょうか。

中村 結果を残してくれましたからね。伊東の存在は間違いなく大きいです。ただ、個人的に伊東純也は大きな得点源というイメージで、全体の中心は「中盤の3センター」だと思っています。

 彼らが機能すれば日本の流れになるし、彼らがちょっと機能しないと相手に流れが行ってしまう。3人(守田、田中、遠藤航/シュツットガルト)の特徴を考えても、少し代えが利かなくなってきているかなと感じています。

佐藤 本当そうですよね。特に守田は代えが利かない選手ですよ。

中村 よくやっているなと思いますよ。コメントを聞いても、よく考えているなと。あの3人がいるからこそ、伊東のいる右サイドが生きてくる。個人的には、左のウイングである南野(拓実/リバプール)をどう活かすかがポイントなのかなと。

佐藤 フラストレーションが溜まっているように見えますよね。サイドではなく、中央でプレーさせたら怖い選手なんですけど。

中村 今回のシリーズで議論となった長友・中山の話に関しては、南野との関係性に起因していると思っていて。長友(佑都/FC東京)は前に空いたスペースにどんどんオーバーラップするタイプだから、中に入っていく南野とプレーゾーンが被らないので合うんです。

 でも、前が三笘や浅野(拓磨/ボーフム)、前田(大然/セルティック)のように、サイドで幅を取ってひとりで行く選手だとプレーゾーンが被るので、オーバーラップをするスペースが空きにくいんですね。

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