中村憲剛&佐藤寿人が語る森保ジャパン2022。「中心は中盤の3センター。彼らは代えが利かなくなってきた」

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by JFA/AFLO

中村憲剛×佐藤寿人
第9回「日本サッカー向上委員会」@後編

 1980年生まれの中村憲剛と、1982年生まれの佐藤寿人。2020年シーズンかぎりでユニフォームを脱いだふたりのレジェンドは、現役時代から仲がいい。気の置けない関係だから、彼らが交わすトークは本音ばかりだ。ならば、ふたりに日本サッカーについて語り合ってもらえれば、もっといい未来が見えてくるのではないか。飾らない言葉が飛び交う「日本サッカー向上委員会」、第9回はいよいよ開幕するJリーグ、そしてW杯アジア最終予選が大詰めの日本代表について語ってもらった。

◆第9回@前編はこちら>>「J1戦力分析。フロンターレの不安要素、3連覇を阻む対抗馬は?」
◆第9回@中編はこちら>>「ふたりが気になる今季J1チーム。彼が抜けたのは大きい」

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左から、フロンターレ出身の守田英正、山根視来、田中碧左から、フロンターレ出身の守田英正、山根視来、田中碧この記事に関連する写真を見る---- 2022年は、ワールドカップイヤーでもあります。日本代表は先日、中国(2−0/1月27日)とサウジアラビア(2−0/2月1日)に連勝し、本大会出場に一歩前進しました。危機的状況からは脱したと見ていいですか。

中村 いやいや、まだ予断を許さない状況に変わりはないです。仮に次のオーストラリア戦(3月24日)に負けてしまったら、得失点差の関係で一気に追い込まれますからね。

 万が一、日本がオーストラリアに負けて、その裏でサウジアラビアが中国に勝って予選突破を決めれば、最終節にすでに勝ち抜けたサウジアラビアとオーストラリアとの戦いになりますから。そういう意味では、次の直接対決が日本にとって運命を分ける一戦になると思います。

---- 中国、サウジアラビアとの2試合に関しては、どのように評価していますか。

中村 もちろん課題はありますけど、2試合ともに2点取って、無失点で抑えたという結果はよかったですし、予選を突破するということを考えれば、そこまで批判されるようなものではなかったと思います。

 勝って当然と言われた中国には、課題はありましたが危なげなかったですし、苦戦が予想されていたサウジ相手にも完勝ですから。しかも、CBの2枚(吉田麻也/サンプドリア、冨安健洋/アーセナル)がいないなかでの6ポイントですから、得るものは多かったと思います。

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